<解雇訴訟>元露鵬ら「納得いかない」…東京地裁請求棄却(毎日新聞)

 尿検査で大麻の陽性反応が出て、日本相撲協会を解雇されたロシア出身の元露鵬(30)、元白露山(28)兄弟の訴えは退けられた。力士としての地位確認を求めた訴訟で、19日に言い渡された東京地裁判決。元白露山とともに着物姿でまげを結って法廷に臨んだ元露鵬は「自分が(大麻を)やったことがないことをやったと協会に言われた。犯罪者ではないのに犯罪者扱いされて、納得いかない」と反発した。

 兄弟は開廷約20分前に代理人の塩谷安男弁護士と一緒に法廷入りした。ひげをはやした元白露山は判決後、「言うことはない」とコメントを控えたが、塩谷弁護士は「名誉を回復したいのと(協会に)できれば戻りたい」と2人の思いを代弁した。

 一方、日本相撲協会は判決後、「裁判所が協会の行った解雇処分が正当であると判断して、2人の請求を認めなかったのは当然で、正しい判決」とするコメントを発表した。

 兄弟側は、ずさんな検査で名誉を傷付けられたとして、検査を実施した協会の再発防止検討委員会(現生活指導部特別委員会)の委員らに賠償を求める訴訟も東京地裁に起こしており、係争中となっている。【武藤佳正】

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